羽根守のハネブログ

羽根守が思ったことを書いていく、そんなブログです。

コンビニの立地問題

 コンビニの店舗は2016年度でおよそ55000軒近くに膨れあがり、日本の人口を1億2000万人として数えると、コンビニ1軒あたり約2200人が通うという計算となる。勿論、これはただの計算であり、コンビニ一軒あたりどれだけの人数が通うのかは様々な要素が含まれる。値段、サービス、店舗の広さ、駐車場が完備か、などがあるが、やはりいつでも行きたくなるような利便性の高さこそが、コンビニに求められる条件と言える。

 となると、コンビニで一番求められる条件というのは“場所”と言えるはず。「なんかないかな」「ちょっとコーヒー飲みたいな」と、ぶらぶらと足を運んでしまう場所が、コンビニであるはずだ。そんなお客の目線に合わせるためにも、コンビニは大通りでわかりやすい所に建っているのが、基本だと思う。

 なのに、なのにだ! なぜそんな辺鄙(へんぴ)な所に、コンビニ建ってるの!?と、あ然となることが多々ある。まあ、病院や市役所の中にコンビニがあるのは色々と助かるし、もっと増やしてもらいたいところだ。しかし、コンビニは雨後のたけのこのごとく、にょきにょきと、予想できない場所に立地する傾向にある。

 あるときはファミレスの跡地に立地、カレー店の跡地に立地、あるときはコンビニの1つ飛ばしてそのお隣に立地するという、『これ、ホントにここに必要ですか?」と言いたくなるような状態となっているのが、これが現在のコンビニの立地問題である。居抜き物件だからゼロから建てるよりかはマシなのはわかるが、一階フロアでテナント募集という立て札があれば、すぐそこはコンビニとなる。ちゃんとこの周辺にいる住民を調査しているのか、不安になりそうだ。

 

 さて、こんなどうでもいいようなコンビニ事情についてブログで書いているのは近所でめでたく? 新たなコンビニができたからである。大通りでコンビニの男性店員(だいたい50近く)がビラを配っていたので、そのビラを受け取ると、車がギリギリ二台通るような入り組んだ場所に問題のコンビニができた。

 

 ……行く?

 

 不便過ぎる。とてもじゃないが不便過ぎる。何処にあるのかわからないのは致命傷。いくらサービスが良くても、わざわざそこまで足を運びますか? と、ビラを受け取ったときにそう思ってしまった。

 しかもだ。そのコンビニからおよそ250メートルに同じチェーン店のコンビニがある。駐車場が大きく、店も広い。店員の質もよく、メインストリートにある。まさに近くにあるととても嬉しくなる、ザ・コンビニなコンビニである。

 また、問題のコンビニから逆の方向にだいたい350メートルぐらいにも同チェーン店のコンビニがある。そこは大通りにはないが、大きな駐車場完備で中学校や団地に近い地元密着型のコンビニである。

 そんな場所に挟まれた小道に問題のコンビニがある。

 

 ……行きますか?

 

 コンビニの運営はとても苦しいのは恵方巻きのノルマからよくわかる。どんなせっせっと働いても爪に火を灯すぐらいの利益にしかならない。

 コンビニは場所こそが大事だというのに、問題のコンビニは大通りから外れた小道に沿った所にある。厳しいことを言うかもしれないがこんなところは目的を持たないと行くことはない。

 しかし、問題のコンビニは運良く病院の近くにある。そういう意味ではとても便利と言える。だが、車の往来の激しい道でご年配の方々が通うことができるのかという問題もある。いずれにせよ、もう少し適切な場所にコンビニが建てなかったのかと言いたくなる。

 

 脱サラしたヒトがコンビニ経営にチャレンジした気持ちはわかる。しかし、もう少し計算はできなかったのか。私はそういう疑問を感じる店は数年で閉店ガラガラとなるから怖い。価格やサービスが同一のコンビニチェーン店で強みとなるのは場所だ。

 

 最近、地政学の本が流行っているから、商売の地政学という本を誰かが書くといいかもしれないと言ってみる。絶対、売れると思う。